2013年8月12日月曜日

女たちの饗宴 vol.1 - 人生とは○○である

人生とは○○である

2013年5月24日 Bar Ugle


人生は一箱のマッチに似ている。
重大に扱うのはばかばかしい。
重大に扱わねば危険である。


芥川龍之介は「人生」についてこのような言葉を残している。

人生とは何か―。生きていると何度となくこうした問いにぶつかるが、それはばかばかしくも大切な問いである。人は何のために生き、そして死んでいくのか―。

大人の女性たちが集まり、哲学的考察を深めていく「女たちの饗宴」。第1回目のテーマは「人生とは○○である」。5人の女性が、自身の人生について語り合った。



 人生とは何か、と考えることは、自身のこれまでの人生を振り返ることでもある。これまでいくつもの人生の岐路に立ち、そのたびに「自身の人生」に対し向き合ってきた女性たちは、大切なことは「自分を信じてあげる力」と声をそろえる。たとえ結果が良くなくても、うまく進むことができなくても、自分を信じることから人生は続いていく。

園田京子さん
「自分が幸せかどうか、人と比較してはかっていることもあった。自分が本当にやりたいことが分からない時期もあった。でも、その時々を一生懸命にやっていたら目標が見つかった」

大事なことは、きっと『今を生きる』こと。物事を決断する瞬間瞬間が大事」

人生とは『決断すること』そして、自分の決めたことを『正解』として受け入れ、生きていくこと

阿部博美さん


人生とは『いきあたりばっちり!』。こんな心境に至るまでにはいろんなことがあったけれど、思うようにならなくて「仕方なくこうなった」と思っていると、後悔ばかり。大事なのは、今を後悔しないで生きていくこと。迷うこともあるけれど、自分の意思で選んで、今の自分がある。今の自分を肯定して生きていくことが大切だと思う」

矢動丸陽子さん



「若いころ東京で働いていたときもあったけれど、もっと自分がやりたい仕事を求め、単身ニューヨークへ渡った。辛いことも不安なこともあったけれど、いつしか『It's not the end of the world(世の中の終わりじゃない)』と思えるようになった」

人生とは、『決断』あるいは『選択』。何を決め、何を選ぶのか。この連続だと思う」


寺島みち子さん
「何もかもがうまくいかなくて、これもできない、あれもできない、と自分を責めてばかりの時もあった。でも、突き詰めて考えても解決しない問題もある。だったら、考えることをやめて行動しようと思った。一喜一憂、一進一退の日々もあった。そうしているうちに、すべてに意味があり、人生とは『出会い』『ご縁』であることが分かった。人生はだれだって初めて。明日は誰にだって初めての日。だから楽しい」

「大切なことは自分で考え、自分で決めていくこと。先が見えない不安はだれにでもあるけれど、社会の枠に自分を当てはめるのではなく、自分のことは自分自身でマネジメントすること


須藤美香さん
「学生時代は、プライドばかり高くて、一方で自分自身に劣等感もあった。自分に何が足りないのか、なんでできないのか、と挫折感を抱いていた」

人生とは『謎解き』だと思う。そのときは分からないけれど、あとから点と点は結び合ってくるもの。できなくて悩んだこと、泣いたこと、不安もコンプレックスもすべてが『今』につながっている。若いころ、暗黒期に陥っていた自分に今は『大丈夫だよ』と言ってあげたい」




自身の人生を振り返り、語り合うには美酒の力も必要♪

【編集メモ】
 
5人に共通していたのは、「自分の人生は自分で決める」といった姿勢。5人とも自立した大人の女性としての自覚と自信に満ちていた。

運命がカードを混ぜ、われわれが勝負する」(ドイツの哲学者:ショーペンハウエル)という言葉がある。どのようなカードを与えられても、勝負するのは自分たち。人生でいくつもの岐路に立ち、そのたび勝負に挑み、今の自分を超えて行こうとしている彼女たちに、刺激を受けた。








【女たちの饗宴について】

「女たちの饗宴」は、「大人の女性たちが集い、哲学的考察を共有することで人生をより深く楽しむ」ことを目的とした夜の集いです。

「饗宴(シンポシオン)」とは、ギリシアの哲学者プラトンの著書名。同書には、ギリシア時代、ワインを片手にソクラテスやプラトンなど哲学者たちが愛やエロスについて語り合った様子が生きいきと描かれています。

「女たちの饗宴」では、ギリシア哲学者たちが語り合ったように、毎月1回テーマを設定し、少人数でそれぞれの考えを語り合っています。

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